感動!ガンジス河で朝日~バラナシ
ヒンドゥー教最大の聖地バラナシ。ヒンドゥー教の中でも最高位の神の一人シヴァ神の聖都。インド中のヒンドゥー教徒が生きている間に一度は巡礼をすることを望むこの町は、混沌(カオス)の町と言ってもいいくらい、とにかく、人が多い!車、リクシャー、オートリクシャー、自転車、牛、豚、ヤギとところ狭しとひしめきあい、交通ルールも何もあったもんじゃありません。
翌朝は、ガンジス河でボートに乗りながら朝日を見るため、朝5時に起き、バラナシの町へ。早朝とはいえ、既に多くの人が活動をし始めています。巡礼者が多いからか、早朝からリクシャーやオート・リクシャーなどのドライバーが目立ちます。
ボートが出発するガートに到着。足場の悪い湿った砂地の上を歩き、ぼろぼろの木製ボートに乗船。
インド中の様々なところから巡礼に来た人も小さなボートに一緒に乗車しました。ボートはエンジンなどは無く、もちろん、手漕ぎ。ゆっくりと河の中央に向かって進みました。
ヒンドゥー教では、ガンジス河の水は聖なる水とされています。写真左の金色の入れ物は、ガンジス河の水を汲んで持ち帰るためのものです。ヒンドゥー教徒は川の水を家に持ち帰り、神々の像や自分の頭にかけ、お浄めとして使用します。
バラナシの朝日。ゆったりとした時間の中、キコー、キコーとボートを漕ぐ音だけが聞こえました。昔、歴史や地理の教科書に出てきたガンジス河で、ボートに揺られながら朝日を眺めている、そう考えると、現実感が無くなり、ただただ、朝日に見入っていました。
15分ほど朝日を眺めた後、ボートは岸沿いを進んでいきました。たくさんの人が朝から沐浴をしています。ちなみに川の水は黒く濁っており、時折、お供え物の花輪や食べ物、プラスチックのゴミなどがぷかぷか浮いています。
何かを唱えながら、沐浴している人たちもいます。お経でしょうか。
女性もサリーを着たまま沐浴しています。中には服を洗濯したり、歯を磨いている人もいます。日本人の感覚では、聖なる川で洗濯や歯磨きをするのは奇妙に見えますが、インドではこのようにしてガンジス河の水が生活用水として使われています。信者は川に食べ物などのお供え物も流すため、水質汚染がなかなか改善されないそうです。それいにしても、ガンジス河の包容力はとてつもないと思います。
うわっ!これは・・・死・・・??
ただの泳いでる人でした。めちゃくちゃ紛らわしい。
ガンジス河の岸では、ところどころから煙が上がっています。ヒンドゥー教では、ガンジス河は輪廻転生を断ち切り、幸せになれると考えられており、かつては遺体をそのままガンジス河に流していたそうです。しかし、河の水質汚染がひどくなった結果、インド政府が遺体の水葬を禁じ、代わりに遺灰が河にまかれるようになったとのこと。