金色の都市ジャイサルメール~砂漠に浮かぶ一面のレリーフ【ジャイサルメール編1】
ゴールデン・シティの異名を持つ砂漠の都市「ジャイサルメール」を紹介します。ジャイサルメールは、インド北西部のタール砂漠の中央にあり、隣国パキスタンからおよそ100キロメートルの場所にあります。かつては、ヨーロッパやアフリカへの交易路として繁栄していたオアシス都市で、「ジャイサル王)のオアシス」が名前の由来です。
街の建築物は黄色の砂岩からできており、夕暮れ時には、砂岩に反射した光により、町全体が金色に輝くことからゴールデン・シティとの呼び名がついています。
12世紀にジャイサル王によって築かれた城塞(世界遺産)が街のシンボルの一つとなっており、街は城塞を中心にして広がっています。写真左上奥にあるのが城塞です。
ジャイサルメールの建物の多くは、イスラム系芸術に基づいた美しく精緻な装飾が壁面に施されています。中でも、かつての貴族の豪邸は、大きな建物一面にレリーフが施されており、建物自体が巨大なアートのようで、うっとりと見とれてしまいます。
パトウォン・キ・ハヴェーリーは、ジャイサルメールで最も豪華なハーヴェーリーと言われています。
ガイドさんから、インドでは狂犬病が流行しており、コウモリからも感染するため、噛まれないように気を付けるよう言われました。狂犬病に発症した場合、ほぼ100パーセントの確立で死に至るため、万が一、狂犬病にかかった動物に噛まれてしまった場合は、すぐに近くの病院に行って、ワクチンをうってもらいましょう。インドでは数百円程度で狂犬病のワクチンをうってもらえるそうです。
ハヴェーリ以外の住宅も装飾が施されていてとてもきれいです。街全体が巨大な彫刻のようです。
路地裏は世界共通で、表通りと比較すると寂れていますが、ゴールデン・シティの異名があるだけあって、こぎれいな感じがします。インドの最西端の地域でも、やはり野良牛はマイペースで自由気ままに生きています。
写真撮影時は8月で、砂漠の街だけあって日中はからっとした暑さで、汗はかくもののすぐに乾燥してしまいます。こまめな水分補給は必須です。一方で、夜は1枚羽織らなければ寒いくらいの気温で、昼夜の寒暖差があります。ジャイサルメールにお越しの際は薄い上着を持ってこられることをお勧めします。