インドの金閣寺「黄金寺院」~豪華絢爛なスィク教の聖地【アムリトサル編1】


デリーから北西約450キロメートル、パキスタンとの国境近くに位置するパンジャブ州最大の都市「アムリトサル」を紹介します。アムリトサルはスィク教(シク教とも呼びます)の総本山「黄金寺院(ゴールデン・テンプル)」があります。

スィク教は、世界で5番目に大きな宗教で、世界中に約3千万人の信者がいると言われていますが、インドでは少数派で人口の約1.7パーセントしかいません。私たち日本人がインド人と言われて思い浮かべる姿は、彼らのようにターバンを巻いたスィク教徒ですが、これはイギリスの統治時代に、体格が大きく戦闘に向いているパンジャブ人が、イギリス軍の兵隊として世界各地へ派兵させられたことから、世界中の人にインド人としてのイメージとして定着しました。スィク教の男性信者は、基本的には髪やひげを切ることを禁じられています。ターバンの下には長い髪がとぐろのように巻かれて収まっています。

人口の約7割がスィク教徒であるアムリトサルでは、どこを見てもターバンを被った人ばかりです。

男性はターバン、女性もスカーフをかぶっていますね。黄金寺院へ行くまでの道は多くの巡礼者が歩いています。

インドでは、スィク教徒はバイクに乗る際、ヘルメットを着用する義務はないそうです。インドの道路交通法にも書かれていました。バイクに乗る際に着用しているターバンは通常の布製のもので、防御力は一切ないそうです。後ろの女性はターバンどころか布すら巻いてませんね。

黄金寺院の門前です。真っ白な外壁がきれいですね。

スィク教は信徒以外にも非常に寛容で、寺院への立ち入りも自由です。ただし、スィク教の寺院に入る際には、頭部への布の着用と靴を脱いで足を洗うことを求められます。門の入口下には浅い足洗い場があり、みんなそこで足を洗って入場します。

門をくぐると、不死の池「アムリタ・サラス」が目に飛び込んできます。その中央には、待ちに待った黄金寺院が。池の中央にある構図が日本の金閣寺と似てますね。黄金寺院右側には、巡礼に来た人の長蛇の列が見えます。

池では巡礼者が沐浴しています。日本人の感覚からは、このへんはわかりずらいですね。

ふんどしのおじさんもいます。背景の黄金寺院との対比がシュールです。

小さなこどもも全裸で沐浴するようです。深さは大丈夫なのでしょうか。気になります。

列に並んで、寺院内部を見てます。

残念ながら、寺院内部は撮影禁止でした。寺院の中は、ずっとお経が流されており、非常に厳かな雰囲気でした。中央の部屋にはスィク教の聖典「グル・グラント・サーヒブ」が置かれていました。普通の本のサイズの7~8倍はある大きさでした。

スィク教の教義では、貧しい者に分け与えることをよしとします。そのため、スィク教の寺院では、必ず無料の食事が提供されます。黄金寺院でも、何百人もの巡礼者が食事の提供を受けて食べていました。

厨房では、めちゃくちゃ大きな鍋で調理しています。

鍋を掻き回すのも2人がかりです。

ものすごい量ですね。

食器の数もすごい量です。

これらの料理、調理や皿洗いなどの労働は、全て寄付やボランティアの労働で賄われています。スィク教とその信者の方々の寛大さを感じれます。

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